fumimaro40’s diary

fumimaroはふつうの事務員。感じたままを。

美容室を変える

美容室を変えた。このスタイリストさんにずっと綺麗にして貰うつもりだったのに、である。

同じことが10年くらい前にあった。最初からお願いしていたスタイリストさんが、教える側になってしまい、施術もするとはいえ、高速を使って1時間という店へ勤務になってしまったことに始まる。

出来たらその店に着いて来て欲しい、と言われた。追いかけて行くお客様も居るらしいが、私には出来ない。この人以外の誰にスタイリングして貰えば良いのか、悲しくもなったが、そんな遠い所にはとうてい通えないのが、現実だ。とても無理だと伝えると、どうしてもなら、と自分と同じランクの店長に引き継いでくれた。

その店は、ジュニアスタイリスト・スタイリスト・ディレクター・アートディレクターというランク分けがされていた。店長もアートディレクターだったので、期待は出来た。2人から丁寧なご挨拶のハガキをいただいたのだが、店長の直筆文に誤字があったことが、やや気がかりだった。

店長とは、それまで挨拶程度のことばしか交わしたことがなかったが、気にはなっていたのである。

私がいつも通される席の、ちょうど真後ろがシャンプーブースで、私には鏡越しにそこが見えるのである。お客様のシャンプーに集中しているので、そこにいるスタイリストさんやアシスタントさんは、余りよそ見をしない。時々、周りの様子を確認することもあるが、それも含めて集中した表情などを見るのが私の楽しみでもあった。私は、カットもスタイリング中も、その様子をずっと見ている。カラーで1人になった時だけは、雑誌を見ることにしているが、その雑誌から目を離し鏡を見ると、大抵目が合ってしまうのが、店長だった。シャンプーブースからこちらを見ていたのだ。意識過剰なのだろうが、そうさせる目ヂカラが彼にはあった。

担当になってからは、それこそ、こんなにプライベートを話すものなのかと驚いた。仕事の相談もしてくる。私にはそういった接客が向いていると思ったのだろうか。それなら、その期待どおり私は、真剣に彼に向かい合っていたと思う。答えなんか求めていなかったかもしれないけれど、聞かれれば何か答えるべきだと思っているため、会話は弾んだ。

店の雰囲気もスタッフも皆好きだったから、前任者が居なくなっても違和感無く通えていた。

しかし、そこを離れようという思いは、じわじわと確実に迫っていたのであった。